情報処理学会が、ついにやった。
コンピュータ将棋、初勝利 女流王将を下す 情報処理学会「あから」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1010/11/news005.html
将棋の清水市代女流王将に情報処理学会のコンピュータ将棋「あから2010」が挑戦していた一番勝負で、あからが勝利を収めた。公の場で、コンピュータが日本将棋連盟の棋士を打ち破ったのは初。
昔から、将棋ソフトは人間には勝てないと言われていた。
チェスはかなり前にチェス世界王座をスパコンが下していたが、取った駒を再度置けるという複雑さがルールに含まれており、状況の変化がチェスよりも遙かに複雑であるが故に、将棋では勝てないだろう、というのがその主張だった。
その言説に、情報処理学会が50周年記念と言うことで、総力を尽くして女流王将と戦い、そしてついに勝った。
のだが。
トッププロ棋士との特別対局
「清水市代女流王将vs.あから2010」について
ハードウエア部
-東京大学クラスターマシン:
-Intel Xeon 2.80GHz, 4 cores 109台
-Intel Xeon 2.40GHz, 4 cores 60台
合計 169台 676 cores
ソフトウエア部
-構成:国内トップ4プログラムによる多数決合議法(4つのプレイヤープログラムに局面を渡し、指し手を受け取り、もっとも多い手を指し手として返す)
-プレイヤー1:「激指」 -プレイヤー2:「GPS将棋」
-プレイヤー3:「Bonanza」 -プレイヤー4:「YSS」
全力で大人げないな情報処理学会。
いやキミ676coreて。
しかも4ソフトの合議制て。
結局1ソフトじゃダメなんかい。
ちなみに試合経過はこんならしい。
穴熊を阻止とかけっこう賢げだけど、上手い人に言わすと「序盤~中盤が弱い」んだとか。
今度はプロ棋士が出てくるらしいが、どうなることか。
個人的には情報処理学会がこのままなりふり構わないやり方を続けるんなら、理論的にはどんなに複雑な局面でも計算できるようになるはずなので、いつかは勝てるシロモノが出来上がるだろうとは思うのだが。ああラプラスの悪魔。
まあなんにせよ、とりあえず
こんなのに負けたらこの先将棋の世界で生きていけない気がするので、対戦する棋士の人は頑張ってください。
↑あから2010 マスコットキャラ。
いろんな意味で失敗してると思うが、「これに負けたら恥ずかしすぎる」という対戦者へのプレッシャーを考慮しての深謀遠慮かも知れぬ。
さすが東大。陰険だぜ。
【勝手なこというな】
2010年10月11日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ソフト側が4本の合議制なら、棋士側も4人の合議でないと不公平だと思うのだが…。
返信削除4体の合体ロボなんて卑怯だなー
返信削除あまりにも大人げない。
ラジオでこの話は聞いたのですが、途中で女流棋士が致命的なミスをしたとのことで、情報処理学会のコメントは「運が良かった」だとか。
>Tirthika さん
返信削除プロ棋士4人だとスゲエ言い争いで話が進まないか、名人がなんか言ったら「御意にございます」的に話が進む予感が。
【勝手なこというな】
>朋さん
なんかむしろ1ソフトで全CPU使った方がよさそうな気もしますけどねー。
合議制だと相手の手に対応するだけの将棋になっちゃう気がするし。